第三者割当増資

第三者割当増資とは、会社の資金調達・財務状況改善手段の一つで、特定の第三者に対してのみ募集株式の申込の勧誘及び割り当てを行う方法をいう。

第三者割当の引受人は、取得する議決権割合によっては発行会社の支配権を取得することも可能なことから、第三者割当増資は、株式譲渡と並んで、M&A取引の手法として広く利用されている。
第三者割当増資の発行手続きは、公開会社であり、かつ、総株主の議決権の10%以上の反対がない場合には、取締役会の決議によりこれを行うことができる。ただし、非公開会社の場合や公開会社であっても有利発行等の場合は、株主総会の特別決議が必要である。
上場会社においては、取引所の規則により、希薄化率が25%以上となるとき又は支配株主が異動するときは、第三者の意見の入手又は株主意思を確認するための株主総会決議が必要になり、希薄化率が300%超のときは原則として上場廃止となる。

(参考)
第三者割当増資にかかる法規制のまとめ ~会社法・金融商品取引法(金商法)・税法・取引所規則など、守るべきルールが盛り沢山~

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