企業価値(Corporate Value又はEnterprise Value)

企業価値(Corporate Value又はEnterprise Value(注))とは、企業が営む事業の価値(事業価値)に、非事業用資産(余剰現預金や遊休資産等)の価値を加えた企業全体の価値である。

なお、事業価値は、その事業が将来生み出すフリー・キャッシュ・フローの現在価値であり、EV/EBITDA倍率等を用いて簡便的に推計されることもある。
また、企業価値は、資金提供者(株主及び債権者)に帰属する価値の合計であるため、企業価値から有利子負債(債権者に帰属する価値)を控除すると、株式価値となる。
「企業買収における行動指針」においても定義されている。それによると、企業価値とは、概念的には、企業が将来にわたって生み出すキャッシュフローの割引現在価値の総和を表すものとされており、定量的な概念として定義されている。それに加えて、「企業価値」は定量的な概念であり、対象会社の経営陣は、測定が困難である定性的な価値を強調することで、「企業価値」の概念を不明確にしたり、経営陣が保身を図る(経営陣が従業員の雇用維持等を口実として保身を図ることも含む。)ための道具とすべきではない、との注意喚起も行われている。

(注)Enterprise Valueという言葉は、事業価値の意味で使われている場合と、企業価値の意味で使われている場合の両方がある。訳語や定義に留意する必要がある。

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