年買法(年倍法)

年買法(年倍法)とは、対象企業の株式価値を計算する一手法である。直近の純資産金額に、利益(営業利益、経常利益など決まりはない)の年数倍率(3~5年程度)を乗じた値を加算したものを、対象企業の株式価値とする。

■年買(年倍)法の計算式
 株式価値=純資産金額+利益×年数

株式価値の評価方法として明確な理論的な裏付けがある方法ではなく、企業価値評価の場面では、正式な算定手法として広く認められたものではない。
しかしながら、簡便的に計算でき、将来の利益と過去の蓄積(純資産金額)の合計が株式価値である、という直感的に理解しやすい説明によって、中小企業のM&Aにおいて利用される場面もある。
なお、年買法(年倍法)の適用にあたり、どの利益(営業利益、経常利益、当期純利益)を採用すべきか、何年分の利益を考慮すべきか、という点は、理論的に求められないことに留意が必要である。

M&A用語を検索

バリュエーション・ファイナンス