実質株主

実質株主とは、株主名簿に記載されていないが、実質的に議決権などを持つ株主のことである。

国内外の機関投資家は代表的な実質株主である。機関投資家は、信託銀行等に対して株式の管理等を委託し議決権行使を指図するが、企業の株主名簿に記載されない(信託銀行等が名義上の株主として記載される)からである。

株主・投資家との対話を促進する観点のほか、アクティビストの動向把握やウルフパック戦術等を利用した同意なき買収へ備える観点からも、企業がタイムリーに実質株主を把握することは近年ますます重要になっている。

なお、現時点(2025年2月)では、大量保有報告制度を除き、企業や他の株主が実質株主を把握する手段を担保する制度がない。ただし、会社法を改正し、実質株主に関する情報提供を名義上の株主に対して企業が請求できるようにすることが検討されている。


【関連用語】
大量保有報告書 #アクティビスト #ウルフパック戦術

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