価格調整条項

価格調整条項とは、M&A契約書で合意した価格を調整して、最終的に支払われる対価を定める条項をいう。

価格調整の方法としてはクロージング前調整型と、クロージング後調整型の二種類がある。
前者は、契約時(又は契約時の価格を決定した時点)とクロージング時のタイムラグによる価格変動を調整するもので、実務的には、クロージング時までの純有利子負債(ネットデット)や運転資本、純資産の増減等により価格調整を行う方法がある。
後者は「アーンアウト」と呼ばれ、売手と買手の間で対象企業の評価額の差が、将来業績等(例:売上、営業利益、EBITDA)の見通しの違いによって生じている場合、業績等が確定した後に、M&A価格を事後的に調整するために定める価格調整条項である。例えば、将来、業績等が判明した時点で、価格調整(アーンアウト)条項で予め定めた計算方法により、業績の実績値に応じて取引価格の調整額を決定し、当該調整額を売手に後払いするケースがある。


【関連コラム】
M&A対価の支払方法「アーンアウト」を知っていますか?【前編】~多くの国内企業がM&Aで活用!条件付取得対価のメリット・デメリットと利用事例~ | M&A・事業承継ならマクサス・コーポレートアドバイザリー株式会社 (maxus.co.jp)

M&A対価の支払方法「アーンアウト」を知っていますか?【後編】 ~アーンアウトでは税率が20%から55%に増える⁉ IFRSと日本基準では会計処理が全く違う!間違いやすい条件付対価の会計・税務~ | M&A・事業承継ならマクサス・コーポレートアドバイザリー株式会社 (maxus.co.jp)

M&Aで損をしないための譲渡価格調整 ~本当に価格調整は必要なのか? 間違いの多いM&A契約の価格調整条項の論点整理~ | M&A・事業承継ならマクサス・コーポレートアドバイザリー株式会社 (maxus.co.jp)

M&A用語を検索

M&A一般